とある兄妹のお話
兄と妹の二人兄妹。
兄は表は八方美人、裏は合理主義者。
妹は表はいつも笑う元気な子、裏は態度の悪い自己中。
この二人はいつも喧嘩をしていました。
いや、喧嘩というより一方的なもので。
妹は聞き分けの悪い子で、
兄に自分の要求が通らないと
悪口を吐き、物を壊す。
兄は合理的で、
自分の物を壊されるのが怖いので
妹の機嫌を見て判断、行動する。
そんな妹はある日、
先日祖母や従兄弟の家から頂いた高校入学祝いの品を
換金したいと兄に頼みだした。
品というのは、図書カード¥5000、クオカード¥2000。
兄は最初、その頼みを断った。
しかし、妹の機嫌が悪くなってしまった。
当然妹は、立場の弱い母には怒鳴り、
立場の強い父には無視。
家庭内環境が悪化すると
自分の心地よい居場所がなくなってしまうと思った兄は、
一度断った要求を承認してしまいました。
妹は無事、機嫌を取り戻し、
家庭内環境は平和になりました。
ですが、合理的な兄は不思議にも、
合理的でない考えが生まれました。
祝いの品を換金することは良くない、
あのとき要求を断っておくべきだった、と。
結局、父の立ち合いのもと、
祝いの品をきちんと返しました。
妹は今も、不機嫌、自己中心的な妹です。
兄はこの先、妹が更生することを祈っています。
嘘です。
僕はそんなこと祈りません。
一刻も早く痛い目を見てもらわねば、気が済まない。
ぷんぷん丸です。
でもそんなこともするはずもなく。
もう、僕に関わらないでくれ。
それが兄の妹に対する、最後の頼み。
ゅあ