自信を持つのは自分じゃなくていい。
「僕は、何をやっても自信が出ないんだ。」
彼は口に出す。自己肯定感が人よりも低いと感じていると。
学生時代から現在(いま)までの彼を見ている僕からすれば、
「そんなことないだろ!! 君は凄いんだぞ!?」
強くそう感じた。
でも、よくよく考えてみれば僕だって、自信のないことばかりな気がしていて。
仕事では、業務知識が中々覚えられず。
プライベートでは、実家暮らしの時よりだらしなくなった。
自信を持てること、誇れることは、
果たして今の僕にあるのだろうか。
そんな風にぽろっと弱音を吐き出す時、彼は決まって
「そんなことないよ。君はとても凄いよ!」
って言ってくれる。
あれ?
互いに同じようなこと言ってるじゃないか!
そう思いふと気づく。
あぁ、彼も同じように悩んでいるんだと。
数少ない親友であり、尊敬する彼もまた、僕と同じように悩む姿があることを知り
救われたし、安心できた。
僕らはいつだって、自信なんてものはなかった。
でも互いに良いところを知っているし、
もっと自信持てばいいのになんて思っていることもある。
そう思えたからこそ、これからを生きる為の活力となり、
これまでを生きてきた証である自分に少しばかりの自信が持てた。
彼もまた同じ気持ちであれば、この上ない幸せだ。